ジュヴレィ・シャンベルタンの怪人

ドメーヌを兄であるルネ・ルクレールと分割したので、兄弟で別々のドメーヌを運営しています。
1979年がドメーヌ元詰めワインの初ヴィンテージです。フィリップ・ルクレールの特徴は遅摘み、
ノンフィルター、新樽率が高いということ。プルミエ・クリュのワインはすべて新樽を100%使用し、
時には2年以上も熟成させます。
兄のルネ・ルクレールのワインがエレガントな造りに対して、フィリップのワインは力強いワインと
なっています。遅摘みとノンフィルターによって濃密でタンニンが強く、肉付きがしっかりとした濃
度の高いワインが生産されています。
古いロバート・パーカーの本では、「フィリップ・ルクレールはまるで地獄の天使という暴走族の
幹部もどきの風貌をしているが、クレージーな野人という外見のうちに、偉大なワイン生産者が
身を潜めている。」と紹介されていました。
はじめて飲んだとき、荒々しいタンニンと焦げ樽の風味が強烈で、本当に”暴走族”を連想して
しまいました。しかし、良く味わうと、見合った果実味があることに気づかされました。
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